令和2年度「第4回環境文化シンポジウム島と東京を結びこれからの奄美の環境文化を考える」記録集
48/79

-45-ながらということであれば、なんとか、伝統行事を後に残していくという一つの考え方ではないかなというふうには思っております。中村私もやっぱり、伝統行事をビジネスっていうのが全然想像がつかないのでんですけど、これからやっぱり、人はどんどん減っていく中で、まずは現状を知ってもらうことが大事なので、どういうふうにビジネス化するのかちょっとわからないんですけど、これから残していく上で一つの手なのかなあと感じることでした。小栗高校生のお二人は、今の東京からのメッセージをどういう風に受け止めたんでしょうか。要田伝統文化をビジネス化、アクティビティ化することによって、今後、伝統文化とか伝統行事を残していくためには、一つの手なのかもしれないと思うんですけど、私的にはちょっと、ビジネスとかアクティビティという横文字の言葉が少し寂しいかなって感じていて。伝統文化は、自分のこだわりとして言えば、本質っていうのを大事にしたいっていうのもあるし、そういうのをビジネスとかアクティビティ化してしまうと、実際そういうものが見えて来なくなって、やっぱり、若者の誇りとか地元の地元愛だったりっていうのが徐々に、みんなが見えないところで薄くなってきたりするのかなって思う部分があります。ビジネス化やアクティビティ化に反対するわけではないですけど、理想としては、昔から受け継がれてきた伝統文化とか伝統行事を次世代にその本質を次世代につないで地域とのかかわりっていうのを大事にしていけるっていうのが理想なのかなって思いました。保岡先ほど、西田さんだったり原田さんがおっしゃったように、伝統文化をシマのアイデンティティにして残していこうというシマの独自性というものに焦点をおこうっていう話にすごい、なるほどな。っていうふうに思いまして、そして、伝統文化伝統行事をビジネス化するっていうのが果たしていいのか、ダメなのかっていう議論もあると思うんですけど、シマ自体、その各集落自体、伝統文化を残していく上で、お金がどうしても足らなかったり、経済っていうのも一つ考えていかなきゃいけないってなったとき、一つの考えとして伝統文化で何かしらお金をもらうっていうのも、都会の人たちに観光客として来てもらって、別に八月踊りしてお金をもらうという考え方じゃなくて、八月踊りを僕たちがしている中で、独自の文化とかが好きな、興味を持っている方々って結構いると思うんで、八月踊りですとか諸鈍シバヤとか、結構貴重な行事とか文化があるこの島の背景とか、そういう話をみんなにしたり、例えば、八月踊りを観光の一環として体験型のものにしていけば、金を稼ぐための伝統文化って言い方だとすごい悪く聞こえるんですけど、僕たちは僕たちで伝統文化を残していって、そういうものを都会の外の人たちは好んで見に来たり、そういうのを知りたかったりしてい人たちがいて、そういう人たちに話を伝えて、さらにこっちも、例えば、語り部みたいなやつでお金をもらったりとか、祭とかで屋台を出せば、観光客の方々もそういうものを買っていっくれると思うんで、そういう考え方もあるんじゃないかなと思います。僕がすごい、最近の伝統芸能、文化と呼びば文化なんですけど、伝統芸能の在り方ですごい感心したのが、最近のコロナウイルスの問題で紬でマスクを作ったりしたじゃないですか。笠利の人たちはそういう時代の流れに合わせて、時代の需要に合わせて、大島紬マスクを作れば売れる。買ってくれる人もいて、逆に興味を持ってくれる人も増えるんじゃないかっていう考え方をして、そういった柔軟な伝統文化、伝統行事の引き継ぎ方をするっていうのもこれから必要になってくるんじゃないかなと思いました。

元のページ  ../index.html#48

このブックを見る