令和2年度「第4回環境文化シンポジウム島と東京を結びこれからの奄美の環境文化を考える」記録集
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-39-小栗濱田さんお願いします。濱田私も今日、いろいろ皆さんの貴重なお話が聞けて良かったんですけども、保岡くんのおっしゃってた受け継ぐ理由がわからないというのも、私もやっぱり同じことはたくさんありまして、ちょっと嫌な行事は避けたりとかそういうのもあったり、なぜ受け継がなければいけないかなとか思うところではあったんですけれども、それをやっぱり、先輩方もおっしゃってた、説明ができないというか、聞かれると。確かにあのハッとすることもありまして、理由が明確に分からないから、分からないし、理屈でもないような気がするんですよね。伝統継承するとかそういうことは。伝えていくことってすごく難しいなっていうことをすごく思いました。先生がおっしゃってた何を受け継いでほしいかっていう話に戻りますけれども、私たち、屋仁川にいますと、黒糖焼酎にも歴史などありまして、語り部の勉強とかもしたりしましたけども、いろんな知らないことが分かったんですね。黒糖焼酎イコール屋仁川にも歴史があって、屋仁川の灯を消したくないので、屋仁川から少しでもいろんなことを発信しながら、屋仁川が活気づいていること、屋仁川が活気づいている中で、ちょっと屋仁川から離れたら自然がある。近くに行けば港もあるし、海や山もあります。私は、その自然と屋仁川とのギャップが好きなんですけども。それと地域には、それぞれの特徴があって、そういうのがあの奄美の魅力だと思いましたので、少しでもそういうものを、理由はないんですけど、残していきたいなって思いました。小栗中村さんの守りたいものなんでしょう。中村私は高校生お二人の話を聞いて、逆にずっと衝撃を受けっぱなしなんですけど。伝統行事というか集落行事を残したいって、常日頃思ってはいるんですけど、やっぱり10代の子達といっしょのように、大人の方でもやはり、する人しない人、そういう感度に温度差があって、先ほど、フロアの方からもお話があったように、昔から行事っていうのは嫌々してるわけじゃなくて、自然の流れでやってきているので、受け継いでもらって当たり前って思っている部分があるのかなぁと思いました。衝撃を受けて、ちょっと言葉が出ないんですが、やっぱり行事には意味があって、大漁祈願なり、五穀豊穣なり、そうやって昔の人がやってきているなかで、その担い手も減っているので、本当にこのまま残していけるのかなという思いばかりが、ちょっと頭の中を巡ってまして、今言葉が出ません。すみません。小栗どうもありがとうございます。色々と葛藤があるかと思います。静島さんはいかがでしょうか。静島皆さんから色々ご意見を伺ったり、若いお二人からのいろんなご意見なりを伺ったりしているところですけれども、今考えても、横にいる中村さんとも色々話をしたんですけど、この若いお二人に、必要性をどう訴えるかも、なかなか答えも出ないですし、我々自身も本当に100%必要なんだって思ってやっているのかというと、なかなか難しいです。正直申し上げまして、やはり、やり終わった後の、大先輩、おじいちゃん、おばあちゃんの喜ぶ顔だったり、同じ仲間の顔を見て、充実感を持って、達成感を持って、その後を迎えるということをなると、よく言われています、シマの「結いの心」と言うんでしょうかね。そういうつながりを深めて、集落同士が仲良く、シマンチュ同士が仲良くというのは、昔も今も、またこれからも続けていかないといけないんじゃないかなというふうに思いました。

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