-38-【第3部】ディスカッション2島と東京をつなぐパネリスト(東京会場)井藤守仁さん(一般社団法人結いの島理事長)原田尚樹さん(東京奄美会青年部)第1部パネリストの皆さん、第2部コメンテーターの皆さん奄美会場コーディネーター小栗有子(鹿児島大学鹿児島環境学研究会)東京会場コーディネーター星野一昭(鹿児島大学鹿児島環境学研究会)西村明(鹿児島大学鹿児島環境学研究会)―それでは、「第3部島と東京をつなぐ」を始めさせていただきます。コーディネーターの小栗さん、よろしくお願いします。小栗それでは、長丁場の最後、第3部になります。第3部では、東京とつないで意見交換をしていきたいと思います。まずは、奄美会場の中間まとめ。ここまで聞いてきて、これから大切にしたいもの、これは守っていきたいものとはどんなものなのか、聞いていきたいなと思います。まずは、奥さんからお願いします。奥難しい問題なのかもしれないんですけど、さっき保岡くんが話しをされてた、「この伝統文化をなんでやらないといけないんだよ」という。僕もやっぱり、ずっとそういうことを思いながら、この活動をずっと青壮年団でやってたんですけど、僕の班も小さいところなので、僕もう48歳になるんですけど、未だに一番下っ端の役で、ずっと氷の準備からテント立てたてからやって。やっててずっと、これ何の意味があるんだろう。こんなの別に昔はやってたかもしれんけど、今これ必要なの?って愚痴を言いながらやってたんですよね。その時に全然話ししたのない、うちのばあちゃんの同級生ぐらいのおばあちゃんに、泣きながらっちゅうか、目をウルウルしながら、そのおばあちゃんが「ありがとうねー。あんたなんかがこんなして、頑張ってやってくれてるから、こないして、あんたの死んだじいちゃんなんかも喜んでいるよ。家のあのじいちゃん、ばあちゃんなんかも喜んでるよ。ありがとうね」とか言われて、なんかこうグッときたことがあって、そこからなんか、ああ集落活動頑張ろうっち、思ったんだけど。神様とかそうなるとちょっとピンとこないもんね。シマ自体も元々そういう神様の信仰というか、それってもとはやっぱり自然崇拝から起きているもので、神様とかだとなんかちょっとピンとこなくて、でも自分のじいちゃん自分のばあちゃんね、友達の父ちゃんとかその周りだったらわかりやすくて、うちの爺ちゃん婆ちゃんが喜ぶためだったり、そういう思いながらやっていたので、伝統文化と行事がどういう意味があるんだろうとか、そういうことよりも、今までずっと脈々と、こうやってきてて、それに対して、じいちゃん、ばあちゃんが喜んでくれるみたいな、ただその思いだけでいいのかなと、皆さんの話なんかを聞いてて、もっとシンプルなことなんじゃないかなと思ったりしました。
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