令和2年度「第4回環境文化シンポジウム島と東京を結びこれからの奄美の環境文化を考える」記録集
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-30-ども、そういうことにも積極的に参加されてますか。というのと、周りのお友達も参加されているでしょうか。っていうことをお聞きしたいですけど。保岡僕は、小中学校の運動会で八月踊りっていうプログラムがあったので、集落のおじいちゃんおばあちゃんが教えてくれて、運動会で八月踊りをしたり、集落の十五夜の時とかに、みんなで網野子集落の公民館に集まって、八月踊りに参加したりはしてました。ただ、豊年祭の時に毎年、相撲を取らなきゃいけなくて、豊年祭に子どもたちはもう無理やり連れ去られて、無理やり着替えさせられて相撲を取らなきゃいけないっていう風習が、僕の住んでた阿木名集落にあったんですけど、それがすごく嫌で、仲良い友達とみんなで豊年祭には行かないようにはしていました。良くないことだと思うけど。要田私は6歳から島唄をやっていて、そういう関係もあって、多分、他の子たちより奄美の文化に対してすごい愛着心が幼い頃からあって、八月踊りも昔から大好きで、ご年配の方と一緒に混じって踊ってたりしたんですけど、やっぱり周りの子とはちょっと温度差があって、自分はやっぱり参加したいって思う気持ちもあったけど、友達とかはつまらんとかみたいなそういう感じでした。最近では、お年寄りの方がずっと主となって行なってきた島唄とか八月踊りっていうのが、どんどんそのお年寄りの方も厳しい状態になってきて、若い人たちがどんどん唄を歌えなかったり、引き継ぐ、受け継いでいくのが凄い難しい状況になってきているので、今後、私たちもそれを受け継いで、次世代につないでいくことも大事だと思うんですけど、やっぱり、伝える側も早い段階で私たちに教えてくれてもいいのかなって思ったりするところがあって。やっぱりお年寄りの方も自分たちのプライドというのがあって、なかなか若い人たちに任せ切れなかったりっていう状況があったりするので凄い難しいなって思っています。濱田ありがとうございます。私たちの世代とあまり変わらない感じで、ほっとする部分もあるし、豊年祭が嫌っておっしゃっていましたけど、私も嫌なものは逃げた時があったので、同じかなと思いました。ありがとうございます。小栗ありがとうございます。伝統行事は、小さい頃は意味分からず、強制的に「相撲取れ!」みたいな形でされてきて、それが嫌だったっていうのはよく聞くんですよね。その強制という部分をどこまでその許容をするのかしないのかというのがですあるのかなと思います。YoutubeLiveのチャットの方でも「何を結局一番大事にしたいのか?」という質問がきています。また後ほどお聞きしたいなと思います。保岡くん、もう1個言いたいことがあると言ったけれども、いいですか?保岡さっき話があったように、伝統文化を残す残さないという話で、若者が受け継ぐ人がいないんじゃないかって心配もあると思うんですけど、若者がそういう伝統文化に興味を示さない理由の一つとして、受け継ぐ理由がわからないっていうのがあると思うんですよ。これまで伝統文化を大切にして、八月踊りを踊ったり、受け継いだ人たちはそういった楽しさっていう

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