令和2年度「第4回環境文化シンポジウム島と東京を結びこれからの奄美の環境文化を考える」記録集
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-11-そして第3回目には、この名瀬にも自然と人の暮らしの痕跡があるんではないかということで、名瀬でも行ったというのが去年になります。結局、環境文化といった時に、この間に行ってきて、非常に目に見えにくいなというふうに感じています。それは島の人にとってみたら、あまりにも当たり前過ぎであったり、過去のものになりつつあったり、あるいは非常に個人的な記憶や経験だったり、あるいは体に染みついているもの。そして、何よりもその思いというものが実は、環境文化を捉える時に大事なんだけど、見えにくいなというふうに感じています。これを見える化するために何ができるのかということで、実は取り組んだのが100人インタビューです。奄美大島限定なんですけども、ここにあるように、名瀬市街地、そして与路島、請島、いろんな場所で生きていらっしゃってきた高齢者、壮年、若者の方にお話しを伺って、これが奄美大島の一人一人に環境文化があるということで、『奄美大島100人100の環境文化』ということで、3月出版予定として準備をしています。このインタビューでは、こういうことを聞きました。幼少期に海川山里とのどんな関わりをしてきたのか。そして誰に教わったのか。そして今どうなのかということです。とりわけ、自然の関わりといっても非常に抽象的なんですけども、具体的に食糧をどう得ていたのかとか、遊びはどうだったのかということを聞きました。誰にということでは、自分のおじいちゃんおばあちゃんということもあれば、集落のおじいちゃん、おばあちゃんということもありますし、きょうだいということもあります。

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