- 38 -というのも、情報の共有という観点から非常に重要になってくると感じました。 ネコを愛している人には、その愛情だけではなくてどのようにネコと付き合っていくのがネコのために、そして明日の奄美大島のためにいいのかという視点をもう少し考えてもらうために、いろんな情報を共有していく必要があるのではないかと、村松さんのお話を伺って感じました。 「ネコアプリ」っていいですね。これは誰かが考えませんか、せっかくだから。ネーミングもいいし、きっとそういうのがあって、ゲーム感覚で、まずは難しいことではなくて、ゲーム感覚で関われるということは、ネコに皆さんが向き合っていることになりますから。そうするとその問題の裏に、奄美大島の未来を考えるためのいろんな問題があるんだということに気付くようになる。そういう意味での導入部としては、深田さんからお話伺って、私非常に感動しました。ありがとうございました。<テーマ3:ノネコの問題とこれからの奄美>星野:それではテーマ2はこのくらいにして、もう時間も迫ってきましたので、テーマ3「ノネコの問題とこれからの奄美」に移ります。先ほどお話があったように、世界自然遺産登録に向けたさまざまな取り組みが進んでいるこの奄美大島で、地域の人たちの暮らしに密接に関わっているネコ。これは、世界遺産の価値を損なう、そんな問題も起こしている、そういうノネコの問題。さらにはノネコの問題に対応するためには、飼い猫、野良猫の問題を考えなくてはいけない。こういったネコ全般の問題にどのように向き合っていくのか。特に「明日の奄美を考える」という視点から、皆さんからお考えを聞かせていただきたいと思います。 まずこのテーマではパネリストの中で一番若い、10年後もまだ20代という久保君からお話を伺いたいと思います。久保君にとって10年後の奄美がネコにとってどのような島になっていてほしいか。また、そのために何ができるのか。これから10年ありますから、そういう観点から、久保君の意見を聞かせてもらえますか。久保:まず今の現状としては、ネコ好きの人は、そんなことはないと思うんですけど、鹿児島大学の奄美分室の鈴木さんと一緒にアンケートを取っていて、中にはネコが嫌いな人もいて、その人たちの意見を聞くと、ネコが悪者扱いされているような気がしているので、10年後の奄美はそういうノネコ問題とかが解消されて、ふつうのペットとしてネコと人間が一緒に暮らせるような島になってほしいと思います。星野:ありがとうございます。奄美分室と一緒にアンケートをしたということがすごく良かったわけですね。 ネコが嫌いな人たちの率直な意見も聞いて、そういう人たちの意見を十分考えてこの問題に対していこうということですね。 シンポジウムが終わって明日から、久保君何か、このシンポジウムが終わってこうしようと思うことはありますか。難しい質問ばかりですみませんね。久保:まず身近な人から、学校の友達や家族などの身近な人たちとノネコ問題について一緒に考えていって、ノネコ問題に対して考える環境づくりからやっていきたいと思います。星野:はい、ありがとう。もう一つ質問していいかな。世界自然遺産登録に向けた取り組みが行われている奄美大島は、世界自然遺産に登録されると、世界的に注目される島になりますね。久保君が住んでいるこの奄美大島が世界の人たちから、人類の遺産として重要な島だと思ってもらえるということなんだけども、そのことについて久保君はどう思う?久保:まず何年までに奄美を世界遺産に登録するという目標を掲げていると思うんですけど、僕が考えるのは、世界自然遺産に登録されると奄美のことが世界に今まで以上に知られるということなんですけど、そうすると観光客とかが今まで以上に来て、今の奄美の海がゴミとかで汚くならないかと思っていて。まずは登録を目標にするのではなく、登録されて問題とかが起きないようなまず対策を立ててから、そういうことを
元のページ ../index.html#41