平成27年度「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」
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- 30 -5.パネルディスカッション「明日の奄美を語る」】  パネリスト  ● 久野優子さん(奄美猫部部長)  ● 阿部優子さん(奄美哺乳類研究会代表)  ● 深田小次郎さん(しーま代表)  ● 久保駿太郎君(鹿児島県立大島高校生物クラブ)  ● 村松健さん(ピアニスト/作曲家)   ● コーディネーター 星野一昭 鹿児島大学特任教授(鹿児島環境学研究会)星野:皆さん、こんにちは。鹿児島大学の星野です。もう既に1時半に開会してから2時間たってしまいました。特に小学校の生徒さんは疲れますね。話、小学生には難しいと思います。でも皆さんが作ってくれた絵本、会場の入り口で元気な声で参加者に手渡していただいて。会場に集まった方々も、この問題を自分の問題として一生懸命考えなくてはいけないんだろうと思ってくれたと思います。本当にありがとうございました。 これから、当初の予定では90分間、パネルディスカッションをする予定でしたけれども、もうだいぶ時間も過ぎてしまいました。 1時間程度パネルディスカッションをして、そのあとで会場のアル・グレンさん、環境省と鹿児島県の方からひと言ずつコメントをいただいて終わりにしたいと思っています。当初は4時半に終了する予定でしたけれども、15分ほど遅くまで議論をさせてください。4時45分ごろに終了をしたいと思います。それではご協力をお願いします。会場の皆さん方はシンポジウムの冊子をお持ちですね。その中にパネリストの書かれたメッセージもございますので、改めて冒頭にパネリストの紹介はいたしません。それぞれ奄美大島に住んでネコにさまざまなかたちで関わっている皆さんです。そうした皆さんとノネコの問題、野良猫の問題、そして飼い猫の問題を一緒に考えます。 今日は3つのテーマに分けて考えたいと思います。 ノネコ、野良猫、飼い猫が地域でどういう状況になっているのかというのがテーマ1。テーマ2は、先ほど小栗さんのご報告もありましたけれども、ネコ問題は非常に難しい問題なので、どんな情報をどういうかたちで共有するのがみんなで一緒に考えるために大事なのかという情報の問題です。3つ目のテーマは、ノネコ問題にこれから奄美大島としてどう向き合っていくのか。そういう未来志向の話をテーマ3でとりあげます。<テーマ1:ノネコ問題をめぐる地域の現状>星野:それでは早速、テーマ1としてノネコ問題をめぐる地域の現状について話を進めます。この問題については、久野さんに口火を切っていただくのがいいと思います。久野さん、よろしくお願いします。久野:皆さん、こんにちは。奄美猫部の久野と申します。本業は名瀬の大熊のほうで、「カフェコボタナ」という飲食店を経営しています。なぜこのような活動に至ったのかという経緯を、不思議がっている方も多いと思いますのでちょっと説明します。 そもそもお店を経営している場所が問題でして。大熊というのは昔から漁業が盛んで、昔からネコは多く

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