平成27年度「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」
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- 26 -らという動機になっていて、一番右は「ネコで困っている」、あるいは、「ノネコ対策に関心がある」とか、「世界遺産に興味がある」など、本日参加された方のそれぞれ動機は違うはずなのです。 ここで大事なことは、われわれが持っている経験だとか知識だとか、住んでいる場所、職業、立場によって、それによって価値観が形成されるのですけども、それによって問題の設定の仕方が違ってきます。問題の設定が違うと、答えも変わってくるのです。つまり、問題と答えの関係が問題ということになると思います。 今、このシンポジウム自体もそうなのでしょうけども、ノネコが希少種を捕食するということを問題だと言っているのは国、行政、一部の研究者、野生動物保全に関心のある人などでしょう。 一方で、この希少動植物を捕食するというのは、生態系のバランスをどうやって守るのかという視点からも問題かもしれませんけども、ある人は自分の生活環境を守りたい、あるいは命の価値ということを大切に思っている方もいるでしょう。そうすると、たとえば同じ括弧書きの管理が必要だ、必要ではないといっても、実はその中身が随分変わってくるということが出てくると思います。 そこで、問題の設定です。チャンネル、つまり、答えではなくて、問題設定のチャンネルを合わせないと、いくら議論をしても議論がかみ合わない。もしくは、空中戦で終わってしまうということが懸念されます。 そこで視点を「時間」という軸を少し入れて考えてみたいと思います。このスライドでは昔に戻ってみました。またネコちゃんが出てきます。昔は、ネコは人と一緒に暮らしていたはずなのです。今出てきたのはハブとブタとネズミなのですけども、昔は、ネコは家畜や穀物を守るために、あるいはハブから守るためにということでいました。 さらに、これ何かというと、一汁一菜というイメージですが、ようするに粗食という意味です。昔、ネ©KOKOTA2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI…©RIKO2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI©KENSIROU2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI©NANAI2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURIA)A)C)C)B)B)D)D)©KANADE2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI

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