平成27年度「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」
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- 25 - 先ほど鈴木さんの報告からノネコ問題がどんな問題なのかをみてみると、希少種、動植物を捕食するということが問題でした。そしてこのことの管理をめぐって管理すべきだ、いや、すべきではないかということに意見のバラつきがあることを確認しました。またここに示すように奥山にネコがいることが問題であること以外にも、ネコが放し飼いされていることやフンの問題。右側には、お年寄りにとって癒やしになっているという意見までありました。いろんな理由によって立場が違うと。 これを少し空間に落としたいと思います。左上が農村、右下が町中です。今、われわれの関心があるのは、こちらです(山にいるネコ)。ちなみに、ネコがたくさん出てきますけども、これは龍郷町の大勝小学校の5年生が絵本作成のため描いてくれたものです。山のネコですけども、実際は山にいるネコではなくこのように外で野放してなっているネコが問題です。ただし、その問題も「山に行くから問題だ」と言う人もいれば、単に「私、ネコ嫌い」という方も当然いると思います。それだけではなくて、特に町中では、ネコのフンだとか、ゴミだとか、騒音だとか、そういったものが問題だという方もいらっしゃるでしょう。そして、農村、町、両方で癒やし、特に高齢者の癒やし、福祉になっているという側面もあるかと思います。 先ほど、ノネコ問題は何なのかという話をしました。希少動物を捕食するということの問題設定で考えていたら、実は野良猫やフンや騒音に関することを問題と見ている人がいる。あるいは飼い猫、野良猫、ノネコは皆同じ命という、そういう価値観や倫理に関わることを問題にしている人もいます。このようにみていくと、ノネコ問題というのは、人によって問題が違うのだということを、まずわれわれはよく認識する必要があるのではないかと思います。 ここにあげる6つ項目は、今日このシンポジウムに参加した方にあとでお願いするアンケートで尋ねる参加動機です。一番左は、「ネコが好き」だか©HYUGA2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI©KYOUGO2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI©SOUTA2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI©SOUTA2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI©JYURA2015 KAGOSHIMA UNIVERSITY YUKO OGURI

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