平成27年度「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」
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- 20 -ネコを見たことがある」と回答しました。山奥に行かれる方は、奄美大島の場合ハブがいますので、それほどいらっしゃらないのですが、集落間の住宅がないような県道上で見たということが多かったです。ちなみにこれに関しては、先ほど鈴木さんからノネコと野良猫と飼い猫という区別の話がありましたが、「本当にそれがノネコなのか」というのは誰も確信が持てないので、県道上での目撃も含まれています。•8••83%17%59%37%4%•6•4 もう一つ、ノネコによる希少種捕食というのが知られてきているのですが、これについては「問題と思いますか」という質問に対しては、約8割くらいの方が「問題である」というふうに回答しました。実際に多くの方が問題だと思っていました。 次にネコの存在です。その場所にいてもいいかということについてなんですが、市街地、集落、奥山の3カ所の場所ごとに「外のネコはいていいのか」を聞いています。そうすると、多くの方が「外にネコがいる状態は望ましくないんじゃないか」と答えたのですが、特に奥山にネコがいることを望ましくないと回答をされた方が、この2カ所(グラフの「望ましくない」「とても望ましくない」を指して)に関しては7割くらいいらっしゃいました。 では、実際この回答中にどのような発言が見られたかですが、「ノネコの問題、どう思いますか」と聞くと、だいたいの方が捨て猫、飼い猫のマナー、野良猫の対処に言及されています。 たとえば「飼い切れない人が山に捨てたりするのがよくない」とか、「飼い主のマナーの問題である」というようなものです。よって、管理の必要性というものを認識されていると感じました。あと、飼い猫や野良猫の管理強化やマナーの徹底を求める発言が多く聞かれました。一方で、野良猫問題とノネコについては分けて考えるべきという発言も聞かれました。たとえば「山の中にいる個体と集落の野良猫について、集落のネコは好きで飼っている人、好きで相手をしている人がいるからよいけど、山の中の個体は希少種の捕食とかがあるんだからよくない」というふうに分けている。あるいは集落のネコの場合には、「高齢者の方が餌をあげている」という発言や目撃事例もあり、それに対して、迷惑だという方もいるんですが、中には「野良猫というのは癒やしである」、「いないのも、全くいないというのも寂しい」というような声がありました。 じゃあ全く問題だと思わない人たちはどういうふうに考えているかというと、そもそもどれくらい(ノネコが)いるかということに対して、「あんまりいないんじゃないか」、「クロウサギ食べているというのも、少ないんじゃないか」というような推測もされた上で、「そんなに問題じゃないんだよ」というふうに答えていました。••‣••‣••6 大半の方が飼い猫に関する管理強化とかマナーの徹底を求めているということで、条例についてもお聞きしました。「今5市町村で、飼い猫条例というのがありますが、これについて存在を知っていますか」という質問に対しては、だいたい6割くらいか7割の方が「知っている」と答えました。今回の調査で、回答者中ネコを飼っていらっしゃる方が2割くらいなので、だいたい残り4割が飼っていないけれども条例を知っているということです。これに関しては、多いととるか少ないととるか微妙ですが、こんな状況でした。 では、野良猫への餌やりを禁止する条例というのを作ることについて、奄美市はあるのですが、他はないという状況でして、こういうふうに「条例で餌やりを

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