平成27年度「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」
14/75

- 11 -ついては、島内、島外への譲渡の取り組みも行っています。現在、徳之島の島内に譲渡されたのは14頭です。島外への譲渡についても、鹿児島県本土側の鹿児島県獣医師会と動物愛護団体の協力により進められています。あと、フェリー会社2社、マリックスラインさんとマルエーフェリーさんにも無償で輸送協力をいただいています。実際には、送られた先の鹿児島本土の港まで動物愛護団体が受け取りにきまして、動物病院のほうで一時飼育をしてもらっている間に、新しい飼い主を探すという取り組みが行われています。現在、こういった体制で鹿児島県本土側に送られたノネコは2頭です。 ノネコ問題に関する普及啓発ということで飼い猫の適正飼養セミナーを環境省や奄美猫部の皆さんが行っていたりとか、あと都市部でのノネコ問題の普及啓発を行うシンポジウムも開催しております。 最後になりますが、ノネコ対策の課題を挙げさせていただきました。徳之島で一部、捕獲作業が始まっていますけれども、これからは効果的かつ戦略的なノネコ対策の方針・検討が必要ですし、奄美大島では、まだ捕獲は始まっていませんので、そのための体制の構築が必要となってきます。捕まえたネコを譲渡していく譲渡先の確保、また協力の呼び掛けもこれからますます必要となってきます。 それからマングースと違って、ノネコというのは集落から野良猫のかたちで供給され続けてしまいますので、まずは集落にいるネコをしっかり飼ってもらうために、島民の皆さまの意識の向上というものも必要になってきます。 そもそもこのネコ問題について、もっとより広くの方に知っていただくための取り組みもこれから必要になってきます。繰り返しになりますが、特に住民の適正飼養に関する意識向上というのは不可欠です。ここが、特に一番大事なことになってくると思います。 ちょっと駆け足になってしまいましたが、私の報告は以上です。3066H2612H26272263114.12.252432

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る