平成27年度「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」
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- 10 -になるということですので、まず発生源対策としましてしっかりと飼い猫を飼ってもらう。飼い猫の適正飼養と、野良猫をこれ以上増やさない。野良猫の抑制対策。それから、現在、山の中にいる野良猫を森から排除する取り組み。これらを並行して実施していくことが重要です。 現在の、ネコに対する取り組みについて、これからご紹介いたします。まず飼い猫に対する取り組みとしましては、既に奄美大島5市町村、徳之島の3町村において、飼い猫の適正飼養条例が施行されておりまして、飼い猫の登録義務化ですとか、室内飼育、不妊化手術の推奨など、しっかりと飼い猫を飼いましょうということが条例位置付けられています。それから、マイクロチップの装着支援、飼い猫の不妊化手術の支援。不妊化手術の支援というのは、奄美大島では鹿児島県獣医師会、徳之島ではどうぶつ基金の協力によって手術の支援が飼い主に対してあるということです。 引き続きまして、野良猫に関する取り組みです。野良猫に関しましては、同じく飼い猫適正飼養条例の中で、野良猫にみだりに餌をやるのを禁止しております。それから、野良猫TNR事業ということで、このTNRはトラップ、ニューター、リターンの頭文字なんですけども、屋外にいる野良猫を捕獲し、不妊化手術を施し戻すという取り組みを奄美大島の奄美市と大和村ではすでに実施されておりまして、徳之島でも3町全域で取り組みが行われています。これは、ノネコの供給源である野良猫をこれ以上増やさないという目的のために行われております。 ノネコ対策につきましては、徳之島のほうですでに先行して取り組みが進められています。山中にいるネコを捕獲しまして、病気などにかかっていないか検査を施し、不妊化手術も行った上で飼育、順化。順化というのは、人慣れさせる作業です。それから、新しい飼い主に譲渡する。こういった取り組みが徳之島では先行して始められています。 具体的には、山中からの排除というのは、環境省が虹の会との共同により、ネコのカゴわなを仕掛けて捕獲をしておりまして、昨年の12月から現在まで66頭捕獲しております。捕まえたネコは、動物病院にまず持ち込みまして、ネコエイズや白血病の検査ですとか、ワクチンの接種、不妊化手術を施しまして、その後、天城町旧クリーンセンターの施設を改修した飼育施設に持ち込みまして、そこで飼育、順化作業を行っています。 収容されたノネコのうち、順化が進んだノネコに26H23H26H20TNRTrapNeuterReturnH25H26H26TNR29

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