平成27年度「奄美の明日を考える奄美国際ノネコ・シンポジウム」
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- 7 -組みをご説明させてもらいます。もともとハブ対策のために奄美大島に持ち込まれたマングースなんですけれども、実際は希少種を襲っていると。奄美の自然を脅かす存在になったということで、環境省のほうで奄美マングースバスターズを結成いたしまして、今現在44名のバスターズがいるんですけれども、彼らが森の中でマングースを捕獲しています。 主には森の中で、約3万個のわなを設置して捕獲作業を行っていますし、実際にどこにマングースがいて、逆にどこでいなくなったのかという確認をするためのモニタリング、これも行っています。 マングース防除事業の成果としましては、平成12年に防除事業が始まった当初は、年間4,000頭近く捕れていたんですけれども、近年は100から数十のレベルでしか捕れていません。数が減ってなかなかわなで捕れなくなってきたということもあって、最近導入し始めたのがこの探索犬です。現在、生体、マングースの生きている個体を追いかける探索犬が8頭。それからマングースのフンを見つけ出す探索犬が1頭活動しています。マングースバスターズのハンドラーと、この探索犬がペアになって、森の中に入って、臭いを追い掛けて捕まえるというかたちで活動しています。 昨年度のマングースの捕獲方法の内訳なんですけれども、3種類のわなによるマングースの捕獲数が、昨年度全部で39頭でした。平成25年度が約110頭でしたので、65パーセント減少しており、過去最低値を記録しています。探索犬による捕獲が32頭でした。平成25年度は20頭だったので、1.5倍以上増えていることになります。わなを警戒して捕まえられない個体というのは、この探索犬で捕まえるという流れに現在なっていまして、最近は探索犬同士の連携、探索犬とカゴわなの連携などで捕まえるという体制も整ってきておりまして、マングースの痕跡を見つけたときには、確実に捕まえるということができるようになってきています。 マングースの分布域も当初の平成17年度は、奄

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