平成25年度地域の環境文化に依拠した自然遺産のあり方に関する調査検討業務報告書
44/231

40 3.結果 1)記録数と分類 日誌に記録された食事などの回数は981回にのぼる。ここには朝・昼・夕の三食のほか、朝飯前の茶や、年中行事・冠婚葬祭などに招かれた食事も含まれている。このうち、茶やお菓子など間食を除いた食事は913回である。本分析は、三食を中心とする食事内容についての把握を目的とすることから、茶やお菓子など間食を除いた「食事」を母数に用いた。 食事のうち年中行事、冠婚葬祭、集落行事、ユイワク、来客へのもてなし、他家での食事を特別な日の食事とし、その残りを食べた食事とあわせて「特別食」とした。それ以外の食事を「日常食」とした。その内訳は次のとおりである。 図1 記録された食事の割合 図2 特別食と日常食の割合(全食事) 特別食の一覧を参考資料として文末に示す。 特別食では、他家での食事の割合が高い。よく叔母さん宅に行って食事を頂いたようだが、その他の家でも食事をとっている。また、逆に客人が来たときは素麺を煮てもてなしている。親戚や集落内での親密な関係と「もてなし」の心が伺える。 ユイは労働力の貸し借りである。その際は食事が出される。代表的なユイは次のとおり。 ・砂糖製造:3月~4月 ・田植え:5月 ・薄荷草刈り:7月~9月 ・薄荷製油:9月 ・屋根繕い ・葬式 ・集落行事の手伝い

元のページ  ../index.html#44

このブックを見る