平成25年度地域の環境文化に依拠した自然遺産のあり方に関する調査検討業務報告書
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202 (表24)屋久島ジュニア検定の問題例 (屋久島町教育委員会提供資料より) 屋久島ジュニア検定は、現在町の教育委員会を事務局に実行委員会と問題作成委員会をつくり、組織的に運営されている。年二回開催する実行委員会に対して問題作成委員会は頻繁に集まる。教育委員会の推薦で、地元の小学校、中学校、高校から6名の教師がメンバーになっている。もともと屋久島検定を考えていたO氏も中心メンバーとして参加し、(表25)で示すような解説文を学校の教師たちと一緒に手掛けている。 屋久島ジュニア検定の特徴を捉えるには、子ども達の郷土教育と結びついた屋久島検定構想を確認しておくことが有効だ。ここでO氏について少し補足しておく。O氏は、理科を専門にする元高校教師で、屋久島の自然のすごさはその時代に島外からやってくる専門家を案内する中で体感していった。屋久島環境文化村構想にも地元委員としてかかわり、今でこそ現役を退いているが、屋久島の森には年100~150日通っている。そのO氏が、屋久島で一番やらないといけないのはガイド養成だという。その理由は、ガイドの役割が、本来自然と人間の付き合い方についていろんな見方ができる領域まで導くことだと考えるからだ。O氏にとって安全に山を案内することは当たり前で、それはガイドではないと切り捨てる。ガイドには、自然の見方を変えることでいろんな見方ができる領域まで人を導く力が必要だ。そし2012「屋久島ジュニア検定」の問題の一例 ~「ジュニア屋久島博士」をめざそう~ 1 自然・環境に関する問題(2009・12年出題問題) 屋久島など暖かい海にはサンゴが多く生育しています。そのサンゴを主食としているのは、次のうちどの仲間でしょう。 ①サメの仲間 ②ベラの仲間 ③ブダイの仲間 正解 ③ 2 文化・伝統・風俗に関する問題(2009・12年出題問題) 口永良部島にいる国指定の天然記念物でない動物は、次のうちどれでしょうか。 ①エラブウナギ ②エラブオオコウモリ ③オカヤドカリ 正解 ① 3 地理・歴史に関する問題(2009・10・12年出題問題) 日本が鎖国(さこく)中の1708年、屋久島の浦崎海岸に上陸したカトリック教宣教師シドッチは屋久島で捕(とら)えられ、長崎から江戸へ送られ牢屋(ろうや)の中で亡くなりました。このシドッチは現在のどこの国の人でしょう。 ①イタリア ②ポルトガル ③スペイン 正解 ① 4 町政・産業に関する問題(2009・10・11・12年出題問題) 現在げんざい、ポンカンは屋久島の特産物の一つになっていますが、このポンカンの苗木なえぎを最初に台湾たいわんから取り寄よせて植え、後に「ポンカン村長」とも呼よばれた人は、次のうちだれでしょうか。 ①黒葛原 兼成(つづらばら かねなり) ②泊 如竹(とまり じょちく) ③牧 新蔵(まき しんぞう) 正解①

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