195 (地域科学館連携支援事業 平成17年度報告書 p.3-4より作成) (表15)は、この事業を通して実施した八幡小学校の活動記録である。 (表15)八幡小学校活動記録 (地域科学館連携支援事業 平成17年度報告書 p.10) この事業に取り組んだM氏は、この2年間は年間を通じて地元の小学校に週2~3時間通い、屋久杉自然館はその間職員にまかせっきりだったという。一方、学校に出向くことで、保護者が来てくれたり、授業参観をすればじいちゃん、ばあちゃんも参加してくれる。子どもと一緒に作ったものを地元の公民館に展示するなど、広がりの可能性や楽しさを語る。これらの活動を展開する上で彼が用いた手法は、自然観察や環境調査などを通じて島の実体験と科学的な検知に基づいて理解する「フィールド活動」だった。その理由は、子供たちが自分たちの暮らす島のことを実感として理解するためには、自らの自然の中に入っていく必要性を活動から感じ取ったからだ。 (5)小括 屋久町立屋久杉自然館(当時)は、屋久島環境文化村構想とは無関係に地元の文脈の中で編み出された構想だった。にもかかわらず、博物館の建設理念は、平成4年に公表された「環境文化」のコンセプトととても近い。屋久杉自然館では、特に【視座2】の環境文化のコンテンツづくりが、自然館が開館して以来、年々深められてきている。環境文化の内実は、石塚集落で少年時代を過ごし、屋久杉と人のリアルなかかわりの原体験をもつM氏を中心に、徹底した資料収集と本物に触れる調査研究をつづける中で形成されてきた。情報発信の媒体や方法では、館内展示を中心に出版物などを通して発信されてきている。また、地域科学館実施日プログラム内容詳細6/8屋久杉を知ろう概要説明、屋久島の基礎学習6/28スギでネームづくり地杉を使った名札づくり6/29屋久島キットを作ろう地形模型キット作製7/7屋久島キットを作ろう地形模型キット作製9/9屋久島キットを作ろう地形模型キット作製9/15身近な植物を観察しよう植物観察10/6樹上の森を探せ縄文杉実寸大パズル11/22屋久島キットを作ろう地形模型キット作製12/2屋久島キットを作ろう地形模型キット作製12/9屋久島キットを作ろう地形模型キット作製1/20報告展特別研修屋久杉自然館展示作製見学・研修1/27屋久島を知ろう屋久島の成り立ち・報告展説明1/30報告展制作調べ物・下書き2/3報告展制作調べ物・下書き2/6報告展制作岩石調査、文章作成2/10報告展制作原稿、イラスト作成2/13身近な植物を観察しよう植物観察2/17報告展制作原稿作成、パネル貼り2/20報告展制作原稿、イラスト作成、清書2/27報告展制作原稿作成、パネル貼り3/6報告展制作原稿作成、パネル貼り3/13報告展制作パネル貼り
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