平成25年度地域の環境文化に依拠した自然遺産のあり方に関する調査検討業務報告書
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187 ど来なくなったという。この経緯は、関係者が集う会議の存在は重要だが、会議だけでは実質の連携が生まれにくい現実があることを伝える。反省点としては、個人的な付き合いで、結局組織的な付き合いができていなかったことや、会議が多くなりすぎたことが聞かれた。 (表4)、(表5)、(表6)は、屋久島環境文化財団が平成10年と平成13年にそれぞれ立ち上げて、今もつづく事業を平成15年度の環境学習事業実施予定一覧から抜粋したものだ。特徴は、導入的なプログラムを年間通じて、多様な切り口から提供している点にみられる。下記以外にも財団は、(表3)に示すとおり年度ごとに様々な講座やセミナーを提供し、その量は膨大だ。ただし、財団が提供する環境学習の機会が、たとえば入門から専門まで、単発から系統的、継続的な講座という構造的な整理がなされているかを読み取ることはできない。 (表4)平成15年度屋久島自然体験セミナー(自主事業) (表5)星空観察会 (表6)屋久島ふるさとセミナー (平成14年度屋久島環境学習ネットワーク会議資料より) (表3)には、環境学習にかかわる事業以外にも、環境形成や交流推進にかかわる事業一覧の記載がある。環境形成や交流推進にかかわる事業のなかにも環境学習としての位置づけが可能な取り組みは多く、環境学習の線引きは難しい。むしろ【視座1-2】で設定した島民にとっての環境学習は、現在進行中の生活課題や産業と直結した活動の中にこそ、リアルな環境学習が存在する場合は多い。また、【視座1-1】で設定した島外者にとっての環境学日程対象参加募集1屋久島・新緑物語新緑の森歩き・生き物観察4/11~13一般20名2屋久島・光物語ネイチャーフォト・作品(組写真)作り5/15~18一般21名3屋久島・水物語水のめぐり観察・ウミガメ観察6/12~15一般22名4屋久島・海物語スノーケリング体験・海を育む森の観察7/10~18一般23名5屋久島・夏物語ウミガメ観察・川遊び・森歩き8/7~10一般24名6屋久島・岳緑物語岳参り体験・古老と語る9/18~21一般25名7屋久島・森物語屋久杉・照葉樹林の森監察・林業体験10/16~19一般26名8屋久島・秋物語森林軌道散策・草木染め11/13~19一般27名9屋久島・里物語里の自然観察・農業体験12/4~7一般28名10屋久島・冬物語冬(雪)の森観察・里の亜熱帯植物観察1/15-18一般29名11屋久島・遺産物語世界自然遺産地域を歩く・文化の発見2-19-22一般30名12屋久島・春物語山歩き・郷土のおかし作り体験3/27-29一般31名事業内容場所日程1春の星空観察会春の星座と火星の観望小瀬田中学校5/22夏の星空観察会夏の星座と天の川・月・火星の観望安房小学校8/273ミニ星空観察会夏から秋の星座観察吉田公民館9/264ミニ星空観察会夏から秋の星座観察永久保公民館10/245秋の星空観察会秋の星座と月・木星・土星の観望宮之浦中学校11/216冬の星空観察会冬の星座と冬の大三角観望岳南中学校2/27事業内容対象日程1冒険しよう自然観察など小学5~中学生7/5~62ファミリーキャンプエコロジー・リサイクルについて考える小学校1~4年生を含むファミリー7/19~213ミニ門松づくりファミリー12/214ファミリーキャンプ春の森を感じよう小学校1~4年生を含むファミリー3/6~75草木染め小学校5年~ファミリ3/14事業内容

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