186 施設の利用目的別でみると、宿泊研修の「自然体験セミナー(自主事業)」の利用者が年間130~200人、一日研修が200~500人の間で推移する。また、修学旅行生などの受け入れ事業の利用者が150~2800人と幅をもって推移する(鹿児島環境学Ⅲ p.234)。 (図2)は、屋久島環境文化研修センター入館者数のうち、島内とそれ以外の構成を示す。この図から島内の利用者が全体の1/3~1/4程度で推移していることが確認できる。 (図2)屋久島環境文化研修センターの出身別入館者 (屋久島環境文化財団事業報告書平成9年から平成21年より作成) 17年以上つづく屋久島環境学習ネットワーク会議の目的は、屋久島内にある環境学習関連施設等の有機的な連携のもとに、屋久島ならではの環境学習プログラムの提供、並びに、環境学習関連施設の利用促進を図るための相互調整及び情報・意見交換を行うこととなっている(屋久島環境学習ネットワーク会議設置要綱)。平成15年の要綱には、構成メンバーとして環境省屋久島自然保護官事務所(世界遺産センター)、屋久島森林管理署、屋久島森林環境保全センター、鹿児島県環境生活部環境保護課、鹿児島県熊毛支庁屋久島事務所、熊毛教育事務所屋久島地区駐在、上屋久町、屋久町、上屋久町教育委員会、屋久町教育委員会、上屋久町歴史民俗資料館、屋久町立屋久杉自然館、鹿児島県立屋久島高等学校、NPO法人屋久島うみがめ館、NPO法人屋久島エコ・フェスタ、屋久島環境文化財団とある。会の座長は鹿児島県環境保護課長が行うことになっており、事務局は屋久島環境文化財団内にある。同年の会議では、各々の施設・団体の環境学習事業の計画一覧が資料として提出されている。 本会議の目的を鑑みつつ関係者の声を拾ってみる。たとえば旧屋久町の安房に並ぶ屋久島環境文化村研修センター、屋久島町立屋久杉自然館、環境省屋久島自然保護官事務所(世界遺産センター)の三施設は、開館直後の3~4年は施設の職員同士がよく連携し、共同でイベントなどもしたりしていた。ところが、遺産登録後に急に各々が忙しくなり、施設収入などわが身を守るのに精いっぱいになり疎遠になった。今では会議でしか会わなくなり、研修センターも以前に比べ、屋久杉自然館の訪問をプログラムに入れることが稀となり、ほとん020004000600080001000012000H9H10H11H12H13H14H15H16H17H18H19H20H21(人)屋久島環境文化研修センターの出身別入館者海外県外県内島内
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