平成25年度地域の環境文化に依拠した自然遺産のあり方に関する調査検討業務報告書
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147 ☆イスノキ、方言名、ユスィ、ユス、ユスィ、防風として屋敷林、門入り口生垣に使われています。 ☆ヤブニッケイ(薮肉桂)方言名。秋名、幾里は、シダラグヰ。1~2本植えられています。普通に考えれば、植えたくない樹木です。もし、火事になれば早く燃えてしまう。燃えやすい木なのです。屋敷林として植えられている理由があるはずです。家の近くで、すぐ天然水の確保が出来ること、幹が汚れがなくある高さの所にワラを綺麗に洗い束ねて、幹に縛り付け下に容器を置いて水を溜めるのです。次は、種子を集めるために植えたようです。種子は油を採るために買い取る人がいたと聞きます。 ☆ヒメユズリハ 方言名。秋名、幾里。ユジィル。お正月との関係でしょうか? ☆ホルトノキ 方言名。秋名、幾里。チンギヰ 常緑高木ですが、適当な調節が出来る木です。古い葉は落ちる前に紅葉し、常に一部の葉が紅葉しているので樹形を整えて鑑賞も出来る木です。 ☆モクタチバナ 方言名。秋名、幾里。アクチ、萌芽力は強い。沖縄では、公園樹、庭園樹、道路緑化、防風、防潮などとして使われているので、秋名、幾里でも庭園、防風樹として用いられたのでしょう。昔、飢餓年に果実を処理して食べたと言われています。 ☆イヌマキ 方言名。秋名、幾里。ヒトツバ、 屋敷林として一定の高さに揃えて植えた所や、庭木として枝を整え剪定をなして作られた庭園美を醸し出している木が何軒の庭に見ることが出来ます。また、門から入る生垣に利用している家もありました。果実は子供や小鳥が食べていました。 ☆シマタゴ(落葉樹) 方言名。秋名、幾里。オヤギヰ、オヤグヰ、 余り多くはない。小鳥が運んできたのか? ☆クロガネモチ、方言名。ローソクギィ、主に庭木として適当な高さで育て枝作りをし、更に果実熟した様子は風情を醸し出しています。 ☆クワノハエノキ、方言名。ブンギィ、ブブギィ、屋敷内の一角に植えたようです。枝をお正月のナリムチにつかいます。全世帯でなく何軒かの家に。アカボシゴマラダラの食樹。 ☆ヤエヤマコクタン、方言名。コクタン。屋敷内に庭木として大きな樹になっている物や剪定をして枝作りした庭園樹にしたもの、生垣など。 ☆モッコク、方言名、アームム、庭木として、適当な大きさに切り詰め、剪定され見栄えの良い形に整えられ、素晴らしいの一言。 ☆サガリバナ、方言名。 かなり大きい木が屋敷林としてありました。他の家では、庭木として栽培しています。

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