平成24年度「屋久島・小笠原諸島等の島しょ型世界自然遺産をモデルにしたネットワーク構築等業務」報告書
28/28

- 24 - 4.まとめ 本業務において意見交換会やシンポジウムを開催することで、主として自然科学分野の学識者によるネットワークが構築されつつある。次年度以降は学会などで研究会を開催することで、学識者コミュ二ティへの発展を目指し、「奄美・琉球」の価値の証明や、保全管理の計画づくりに貢献していきたい。 平成25年1月31日(木)に開催された世界遺産条約関係省庁連絡会議において、「世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約」に基づく我が国の世界遺産暫定一覧表に、「奄美・琉球」を記載することが決定された。しかしながら、推薦が想定される地域のほとんどは未だに保護担保措置が十分でなく、地域の理解も進んでいない。 小笠原諸島が「暫定リスト提出から3年後に推薦」という目標を掲げ、外来生物対策を加速させたように、早めに目標を提示し、地域とともに世界遺産を活かした地域を作っていくという姿勢を示すことが求められている。 先行する屋久島と小笠原諸島に学ぶことは多い。今後は社会科学分野の学識者を交えながら、地域と行政が一体となって世界遺産の保全と活用に継続して取り組める社会システムを検討し、実現していくことが求められる。

元のページ  ../index.html#28

このブックを見る