平成23年度「琉球弧の世界自然遺産登録に向けた科学的知見に基づく管理体制の構築に向けた検討業務」報告
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58 ④オキナワヤマタカマイマイ亜属(Kameda et al,2007;Kameda & Kato,2008) 本亜属は琉球列島に固有で、全体としてはトカラ列島中之島から宮古諸島に分布する。 オキナワヤマタカマイマイ亜属の種群は奄美諸島と沖縄島を中心に種分化していて、沖縄群島ではアマノヤマタカマイマイ(沖縄島南部石灰岩地)、イヘヤヤマタカマイマイ(伊平屋島)、オモロヤマタカマイマイ(久米島)、オキナワヤマタカマイマイ(沖縄島) などが分布する。奄美諸島ではアマミヤタカマイマイ(奄美大島)、ヒメユリヤマタカマイマイ(沖永良部島)、など5種が徳之島、喜界島の狭い地域に限って分布している状況にある(沖縄県,2005)。 各種の大まかな分布は右図の通りで、下図はDNAの塩基配列に基づく各種の系統関係(Kameda & Kato, 2008を加工)。 徳之島と沖永良部島の間、および沖縄島と久米島の間に大きな遺伝的分化があることが示唆されている(Kameda et al,2007;Kameda & Kato,2008)。 (Kameda & Kato, 2008を加工) 亀田 勇一作成のホームページより、本人の許可を得て転載 http://130.54.82.4/members/kameda/satsuma/luchuhadra/index.html

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