平成23年度「琉球弧の世界自然遺産登録に向けた科学的知見に基づく管理体制の構築に向けた検討業務」報告
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16 3)保護管理及びモニタリング 当該項目については、関係行政機関等が策定する管理計画を踏まえて記述することとなる。 管理計画は、世界遺産の適正な管理を行う上で、必要不可欠なツールとして策定が強く推奨されている。我が国においても、全ての世界遺産で作成が行われている。管理計画の策定には、地域関係者と関係行政機関の合意と科学的知見が必要で、他地域と同様に、地域連絡会議と科学委員会を設置して策定することが求められる。 小笠原諸島の管理計画の目次を表2-4に示す。管理計画で重要なのは、管理の目標と基本方針、管理の方策、管理の体制である。 表2-4 小笠原諸島世界遺産地域管理計画目次 1.はじめに 2.計画の基本的事項 1)管理計画の目的、2)管理計画の対象範囲、3)管理計画の期間、 4)アクションプランその他の計画との関係 3.小笠原諸島の概要 1)小笠原諸島の位置、2)総説、3)自然環境、4)社会環境 4.管理の目標と基本方針 1)管理の目標 2)基本方針 (1)優れた自然環境の保全 (2)外来種による影響の排除・回避 (3)人の暮らしと自然との調和 (4)順応的な保全・管理の実施 5.管理の方策 1)保護制度の適切な運用 2)島毎の戦略的な生態系保全 3)新たな外来種の侵入・拡散予防措置 4)各種事業・調査での環境配慮の徹底 5)自然と共生した島の暮らしの実現 6)適正利用・エコツーリズムの推進 7)モニタリングと情報活用の推進 6.管理の体制 1)関係者の連携のための体制、2)科学的知見に基づく順応的管理体制 3)管理機関の体制、4)計画の進行管理 7.おわりに

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