平成22年度「持続的な地域づくりに資する琉球弧の世界自然遺産登録に向けた課題と方策に関する検討業務」
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86 (奄美公開セミナー) 平成21年9月26日奄美市名瀬で、「世界遺産と奄美新時代」をテーマに公開セミナーが開催された。为催は鹿児島大学、環境省那覇自然環境事務所等。参加者109名。 为たる発言は、以下のとおり。 ・ 奄美の自然への意識変化を感じる ・ 奄美は見えないものが感じられ、土地、時間の流れがもっともゆったりした地域 ・ 自然、文化とも、南北の移行帯、南限、北限ゾーンであり、そこが個性 ・ ガラパゴスより奄美の自然の方が豊か。東洋のガラパゴスという言い方は止めた方がいい ・ 開発と保護は二者択一ではない。その中間の調整が知恵と工夫である (徳之島古老ヒアリング) 平成22年~23年に掛けて高齢者を対象にして複数回、複数名のヒアリングを行った。調査者は小栗有子(鹿児島大准教授)。以下概要。 ・ 90歳女性(徳之島町)及び87歳、79歳男性(伊仙町)からヒアリング(一部抜粋) ・ 昔は村中の人が山に薪を拾いにいった。山頂には若い青年や夫らが、女は中腹まで。山にはいろんな食べ物があって年中いっていた。 ・ ガスが入ってきて薪を拾わなくなった。昔は山道もきれいだったが、いまは木が伸び放題で危ないと思う。海へは全然いかなかった ・ 山にいってもハブは見たことがない。近所でも噛まれたという話は聞いたことがない ・ 牛を2頭飼っていたので、遠くの川のほとりまで半日かけて野原の草を刈るのが仕事だった ・ 田んぼは4反ぐらいで、旧正月には稲の種を植えた。1ヶ月から1ヶ月半で苗ができ植え付ける。そうしないと製糖の忙しい旧3月から4月に重なってしまう ・ 農閑期は、旧6~7月で、魚を採ったり海で遊んだりした。その頃は海岸に魚がいっぱいいた。海まで歩いて10分、貝はあまり採らず、潮だまりの小さい魚を採った ・ 山にはシイの实ぐらいしか食べるものはない。ハブはたくさんいる。野良仕事をしていても会うし、山が多いとは一概にいえない

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