平成22年度「持続的な地域づくりに資する琉球弧の世界自然遺産登録に向けた課題と方策に関する検討業務」
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1 第1章 奄美群島地域における自然環境の価値及び社会経済環境の現状分析 1.自然環境の価値分析 1) 奄美群島の自然環境の概要(図表1-1) 奄美群島は、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、徳之島、喜界島、沖永良部島、与論島の8つの有人島から構成されており、それぞれの島で、豊かな自然環境を基盤とした文化や暮らしが成立し、また、その暮らしと密接な関わりを持つことによってそれぞれの島の自然環境が維持されてきた。 平成15 年5 月に、環境省と林野庁による「世界自然遺産候補地に関する検討会」において奄美群島を含む琉球諸島(トカラ列島以南の南西諸島、以下「琉球諸島」)が、世界自然遺産の候補地に選定された。これは、大陸との関係において独特な地史を有し、極めて多様で固有性の高い亜熱帯生態系や珊瑚礁生態系を有すること、また、優れた陸上・海中景観や絶滅危惧種の生息地となっている点が評価されたものであるが、絶滅危惧種の生息地など、重要地域の一部は未だ十分な保護担保措置がとられていないことが今後の課題とされた。

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