平成22年度「持続的な地域づくりに資する琉球弧の世界自然遺産登録に向けた課題と方策に関する検討業務」
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68 2) 登録の前後における社会経済環境の状況変化 (1) 人口、年齢構成等(図表4-11、4-12) 斜里町は大正9年以降人口が増加し、昭和35年の18,371人をピークに減尐し、平成17年の人口は13,431人余りである。一方、羅臼町は、昭和25年約2,000人で推移してきたが、昭和25年から昭和40年にかけて8,931人まで急増した後、ゆるやかに減尐し、平成17年の人口は6,540人である。 年齢別の人口構成をみると、両町とも尐子高齢化が進んでいる。しかし、国と北海道の年齢別人口割合は15歳未満が13.7%、12.8%、15歳以上65歳未満が、65.8%、65.7%、65歳以上が20.1%、21.4%で、これと比較すると、羅臼町は全国平均と比較して、15歳未満人口の割合が15.9%と高く、65歳以上人口の割合が19.5%と低くなっている。斜里町については、全国よりも65歳以上人口の割合が23.7%と高くなっている。 (2) 土地利用状況(図表4-13) 両町村の土地利用状況は、羅臼町は森林面積が大きく8割を超え、逆に耕地面積は2%しかない。斜里町の森林面積は6割弱で、耕地面積は15%となっている。両町とも稲作は行われていない。 遺産地域に限ればほぼ100%が森林で、土地所有形態は林野庁所管の国有林が約95 パーセントを占めており、残りはその他の国有地、北海道有地、斜里町及び羅臼町有地、私有地である。 (3) 経済状況 斜里町と羅臼町においては、市町村民経済計算が行われておらず、総生産や一人当たりの市町村民所得の分析が行えなかった。 ① 産業別就業者数(図表4-14) 両町とも概ね第1次産業就業者割合が減尐し、第3次産業就業者の割合が増加しているが、羅臼町は第1次産業就業者の割合が高く、減尐も小さい。 平成17年における全国と北海道の産業別就業者割合は第1次産業就業者が4.8%、7.7%、第2次産業就業者が、26.1%、19.0%、第3次産業就業者が67.2%、71.3%で、これと比較すると、羅臼町の第1次産業就業者の割合は41.6%と非常に高く、第3次産業就業者の割合は40.5%とかなり低くなっている。斜里町の第1次産業就業者の割合が20.5%とやや高く、第3次産業就業者の割合は59.3%と低くなっている。また、両町とも第2次産業就業者は20%程度である。 ② 産業大分類別従業員数(図表4-15、4-16)

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