平成22年度「持続的な地域づくりに資する琉球弧の世界自然遺産登録に向けた課題と方策に関する検討業務」
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24 ・ 中央山地と低平地間にリュウキュウマツ林が入り組む ・ 谷間にオキナワウラジロガシ林、平地の一部にタブ林が残る ・ 沿岸部には、岩上の植生、岩隙地の植生がみられる ・ 固有の種子植物は10種類前後が生育している ・ 分布の北限あるいは南限の維管束植物はそれぞれ30種類前後ある ・ 絶滅危惧植物は93分類群が分布していると推定される ⅱ 社会経済環境 現状及び特徴の分析は、図表1-23~1-56示す指標について概観し、为要指標についてはその推移を見るなどしつつ行った。 a)概況(図表1-4、1-52~1-54) (徳之島の社会経済環境の特徴) ・ 人口が多く(平成21年度現在で26,440人、大島の67,624人に次ぐ) ・ 農地面積も群島一(6,880ha、2番目が沖永良部の4,510ha、大島は2,183haに過ぎない) ・ 農地面積が大きいことを反映して、第1次産業就業者比率は26.7%と大きい(大島は6.6%) ・ 農業出荷額をでは、サトウキビが58億円、肉牛24億円、ばれいしょが23億円である。漁業1億7千万円、林業2,400万円ときわめて小さい ・ 物価は鹿児島平均に比して115と高いが1人当たり所得は165万円と低い。生活保護率は3.91%もある(全国平均は2.4%) ・ 国有林が3,760haあり、群島中でもっとも多い(国有林は群島ではそもそも尐ない) ・ (北から)天城、徳之島、伊仙の3町がある。平成の大合併時にも合併は進まなかった ・ 島外との交通は、徳之島空港(天城町)、亀徳港(徳之島町)によって大部分がなされている ・ 観光入り込数は、直近で6万6千人(徳之島観光協会資料)、宿泊施設は25軒である。資源性からみて観光的意識、インフラは多いとはいえない b)推移及び特徴分析 ・人口推移(図表1-23) 徳之島の人口推移を見ると国勢調査において人口がもっとも多かったのは、大正9年(1920年)の53,540人、現在の倍以上である。奄美群島全体のピークは昭和25年(1950年)の216,110人(徳之島は53,334人)、以後漸減して

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