平成22年度「持続的な地域づくりに資する琉球弧の世界自然遺産登録に向けた課題と方策に関する検討業務」
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17 横ばいあるいは減尐傾向にある。特に農業が盛んな徳之島と沖永良部で減尐幅が大きい。耕地面積については減尐傾向にないことから、意欲ある農家が、より収益性の高い作物に転作していることが伺える。 ⑤ 島別農作物面積及び農産物算出額の推移(図表1-34~1-38) 奄美大島では、昭和40年代まで水稲と甘藷が多く作られていたが、現在はサトウキビが多く作られている。産出額ではサトウキビに次いでタンカンが大きくなっている。 喜界島では、ほぼ一貫してサトウキビを中心とした農業が営まれている。また、飼料作物の作付けが徐々に増加しており、畜産が増加していることが伺える。 徳之島では、昭和40年代に水稲がほぼなくなった後は、サトウキビが中心であったが、昭和60年以降はじゃがいもの作付面積が増加し、算出額も近年伸びている。また、飼料作物の作付けも伸びている。 沖永良部島では、作付面積はサトウキビが大きいが、算出額では花卉が大きくなっている。昭和60年以降はじゃがいもの作付面積が増加している。飼料作物の作付面積は昭和40年代から500haあり、古くより畜産が行われていることが伺える。 与論島もサトウキビ中心であるが、平成元年以降の飼料作物の作付面積の増加が著しく、サトウキビの作付面積が減尐している。 ⑥ 農家一戸当たりの耕地面積(図表1-39) 喜界島が最も大きく、268.4aである。ついで沖永良部島、徳之島が大きく、一番小さいのが奄美大島である。 ⑦ 農家戸数と農業就業人口(図表1-40) 農家戸数及び農業就業人口が最も多いのは徳之島で、それぞれ2,901戸、6,991人である。ついで、奄美大島、沖永良部の順になっている。 農家戸数と農業就業人口は各島とも減尐に傾向にある。特に奄美大島で顕著に減尐しており、農業就業人口は昭和60年と比較すると1/5になっている。農業就業人口は、他の島でも概ね半減しているが、沖永良部島はやや減尐率が小さい。

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