平成22年度「持続的な地域づくりに資する琉球弧の世界自然遺産登録に向けた課題と方策に関する検討業務」
14/104

6 奄美群島には、アマミノクロウサギ、ケナガネズミ、アマミトゲネズミ、オオトラツグミ、ルリカケス、クロイワトカゲモドキ、リュウキュウアユ等の固有種・固有亜種をはじめ、多様な動物相を有し、奄美大島や徳之島ではハブを食物連鎖の頂点とした独特の生態系が形成されている。また、奄美大島の河川にはリュウキュウアユが生息する。 奄美群島の海岸域にはウミガメの産卵地が存在しているほか、奄美大島及びその周辺島嶼、与論島には海鳥(アジサシ類、アナドリ類)の集団繁殖地がみられるなど、広域移動性動物の重要な中継地・繁殖地ともなっている。 ⑥ IUCNレッドデータブック記載種 ■琉球諸島の代表的なIUCNレッドリスト掲載種とその固有性 琉球諸島には、IUCNレッドリストに記載された国際的希尐種が多数生息する。これらは琉球諸島の固有種が多い。代表的なものとして、陸生動物について、IUCNレッドリストのCR+EN:絶滅危惧Ⅰ類と、VU:絶滅危惧Ⅱ類の種名を挙げ、それらの環境省レッドリストでの位置づけと、琉球諸島の固有性を記述した。 種名 レッドリスト 琉球諸島の固有性 IUCN 環境省 遺存 固有種 固有種 固有 亜種 陸生哺乳類 アマミトゲネズミ EN EN ○ アマミノクロウサギ EN EN ○ オリイジネズミ EN EN ○ ケナガネズミ EN EN ○ リュウキュウイノシシ VU LP (徳之島) ○ 鳥類 (留鳥) オオトラツグミ CR VU ○ ルリカケス VU ○ アマミヤマシギ U VU ○ 陸生爬虫類 アマミタカチホヘビ VU NT ○ クロイワトカゲモドキ (マダラトカゲモドキ、オビトカゲモドキ、イヘヤトカゲモドキ、クメトカゲモドキを含む) VU VU ○ 両生類 シリケンイモリ EN NT ○ イボイモリ N VU ○ アマミハナサキガエル EN VU ○ イシカワガエル EN EN ○ リュウキュウアカガエル EN NT ○ オットンガエル EN EN ○ 淡水 魚類 リュウキュウアユ EN CR ○ 出典:平成19年度琉球諸島世界自然遺産候補地検討調査より作成

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る