平成22年度「持続的な地域づくりに資する琉球弧の世界自然遺産登録に向けた課題と方策に関する検討業務」
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92 は,ハツシマカンアオイ,トクノシマカンアオイ,タニムラカンアオイ,トクノシマスゲ(天城岳),トクノシマテンナンショウ(高地),オオアマミテンナンショウ(低地),トクノシマエビネの7分類群をあげている。さらに,準固有種として,奄美大島と共通するアマミアオネカズラ,オオバカンアオイ,喜界島と共通するオオシマウツギをあげている。ほかに,アマミノフユイチゴ,オオアマミノフユイチゴ(アマミノフユイチゴとホウロクイチゴノ雑種?),オオシマガンピ(三京),オオシマムラサキ,オオシマガマズミ,アマミタムラソウなどの分類群名もあがっている。 田畑(1996)が琉球列島の固有種のうち徳之島にも分布している植物として注目したのは,アマミアラカシ(奄美大島,徳之島,沖永良部島,沖縄本島,石垣島,与那国島),オキナワウラジロガシ,オキナワマツバボタン,リュウキュウボタンヅル,アカハダグス,シバニッケイ,ニッケイ(徳之島,沖縄本島国頭),リュウキュウミヤマシキミ(奄美大島,徳之島,沖縄本島,石垣島),アマミザンショウ(奄美大島,徳之島,喜界島,沖永良部島),シマイヌザンショウ(奄美大島,徳之島,沖縄本島),アカハダコバンノキ(徳之島,沖縄本島,西表島),オオシイバモチ,ムッチャガラ(奄美大島,徳之島,沖縄本島,久米島,石垣島),アバタマユミ(奄美大島,徳之島,沖永良部島,沖縄本島,西表島),ナガミクマヤナギ(奄美大島,徳之島,沖永良部島,沖縄本島,久米島,石垣島,西表島),ヒメサザンカ(徳之島,沖永良部島,沖縄本島,久米島,石垣島,西表島),アマミヒサカキ(奄美大島,徳之島,沖永良部島,沖縄本島,石垣島),オキナワヒサカキ(奄美大島,徳之島,沖永良部島,石垣島,西表島),イジュ(奄美大島,徳之島,沖永良部島植栽?,沖縄群島,久米島,石垣島,西表島,与那国島(註:東南アジアと同種として広域分布種とみなす見解がある)),オキナワイボタ(奄美大島,徳之島,沖縄本島,石垣島,西表島),ヒメタムラソウ(アマミタムラソウ渓流型? 奄美大島,徳之島,沖縄本島,久米島,石垣島,西表島),リュウキュウアリドウシ(奄美大島,徳之島,沖縄本島),アマミイナモリ(奄美大島,徳之島,沖縄本島),ヒメスイカズラ(徳之島,沖永良部島,沖縄本島,宮古島,石垣島,与那国島),オオシロショウジョウバカマ(徳之島,沖縄本島,石垣島,西表島)である。琉球列島以外との共通分類群として,シマウリカエデ(奄美大島,徳之島,台湾),シマサルスベリ(喜界島,徳之島,台湾),タイワンアマクサシダ(徳之島,台湾),シナタチバナ(シナマンリョウ,徳之島),マヤイチゴ(徳之島,沖縄本島),シソバウリクサ(紀伊半島,徳之島),ホウザンツヅラフジ(徳之島,台湾)をあげている。大野(1996)は,奄美大島と徳之島に固有な植物として,アマミアオネカズラ,ユワンツチトリモチ,アマミフユイチゴ,オオシマムラサキ,オオシマガマズミがあり,奄美大島と徳之島と沖永良部島に分布するアマミイケマ,奄美大島と徳之島と喜界島に分布するオオシマウツギ,与論島を除く奄美群島に固有のアマミザ

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