平成21年度「自然共生型地域づくりの観点に立った世界自然遺産のあり方に関する検討業務」報告書
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3 跡地が残るのみとなっている。 昭和40年代初頭まではサトウキビ、サツマイモがつくられデンプン工場があったがすでになく、近年はポンカン、タンカンなどの果樹や実エンドウが小規模ながら成功している。漁業は出荷額で約5億円、トビウオ、サバなどの水揚げが多い。魚種の豊富さでは日本一というが漁業生産には結びついていない。 工業は、屋久島電工が水力発電(一部火力発電)をしつつ研磨材、鉄強化材などを生産している。屋久島電工の発電力は約8万1000キロワット、屋久島が電気の島であることは特筆すべき事実だ。配電は地元農協などが行っている。 島民所得は県平均に比べて低いが、物価は県平均比11%ほど高くガソリンはさらに高い。高校は屋久島高校1校。大学進学希望者はしばしば高校から本土に留学しただでさえ少ない現金収入の中で家計への圧迫要因となっている。 屋久島町の一般会計規模は約90億円、公共事業総額は年間83億円(平成20年度予算)、平成18年度のデータでは、道路12億円、港湾14億円、土地改良10億円である。

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