7 図 トキソプラズマの感染経路 ネコの糞を介して様々な恒温動物に感染する。 写真 アマミノクロウサギ 動きがゆっくりで、捕食者に狙われやすい。 ネコは奄美で生活する野生生物やヒトにどのような影響を与え、どのような事が問題となっているのだろうか。 野生生物への影響 1.希少種の捕食による問題 奄美群島にのみ生息するアマミノクロウサ ギなどの固有種を含め、奄美群島の在来種が ノネコやノラネコにより捕食され、これらの 在来種の個体数減少の大きな原因とされてい ます。 ※ アマミノクロウサギなどの在来種はノネ コやノラネコによる捕食行動だけではなく、 わたしたち人間による交通事故でも命を落 としています。特に交通量が多くスピード も出しやすい国道や県道での交通事故が多 発しているのが現状です。 2.病原菌の感染による問題 トキソプラズマなどの病原菌を奄美大島に生息 する動物たちに広げる原因になっています。トキ ソプラズマは、人間を含む様々な恒温動物に感染 する可能性のある寄生虫で、ネコ科の動物を介し 感染を広げていきます。ネコはネズミや鳥などを 捕食することでトキソプラズマに感染し、糞を通 じてトキソプラズマを環境中に排出します。ネコ が一旦感染してしまうと、その後最長2週間にわ たり、何億ものトキソプラズマを糞の中に排出し ていきます。 ネネココのの問問題題 ヒト ネコ ネズミ 鳥 家畜 捕食者 糞 ポイント
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