3 奄美群島の成立と固有種 奄美群島に生息する生き物は、大昔に大陸から渡って来たとされ、多くの固有種が奄美群島にのみ生息しています。では、なぜ奄美群島には、このような貴重な生き物たちが数多く生息しているのでしょうか。 今から約1000万年前、奄美群島は大陸と陸続きになっていたと考えられています。そのころに、アマミノクロウサギをはじめとする、現在奄美群島に生息する生き物たちの祖先は、大陸から渡ってきました。その後、大陸とつながったり離れたりを何度か繰り返し、約100万年前に現在のような島の形になったとされています。そのなかでも、奄美大島と徳之島に固有種が多く生息しているのは、奄美大島と徳之島には比較的標高の高い山があったため、海水面が上昇しても多くの固有種が生き残ることができたと考えられています。また、喜界島、沖永良部島、与論島は標高が低いことから海に沈み、その後珊瑚礁が発達し、現在のかたちが形成されたと言われています。 この章では、今まで大島高校生物部で撮影してきた写真を用いて、奄美群島に生息する素晴らしい生き物たちを少し紹介したいと思います。 ハブ Protobothrops flavoviridis オットンガエル Babina subaspera アマミイシカワガエル Odorrana splendida アマミハナサキガエル Odorrana amamiensis 「「ネネココ」」のの前前にに
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