17 大島高校の生物部と総合的な学習の時間での取組 今回冊子を作成するきっかけとなった、大島高校生物部の活動と総合的な学習の時間(ST)での取組について紹介します。 生物部 大島高校生物部は、1959年に発足し、今年度(平成27年度)で56年になる歴史ある部活動です。1959年から1975年までの17年間、大島高校生物部ではオリエンスという冊子も発行しており、昔は全国の研究者たちの情報収集源にもなっていました。ここ数年間は部員が集まらず休部状態でしたが、今年度から活動を再開し、現在は部員2名で活動しています。部員は少ないですが、奄美シダ研究会や鹿児島大学国際島嶼教育研究センター奄美分室で開かれる勉強会など、これまで様々な観察会や勉強会に参加してきました。また、11月には鹿児島で行われた生徒理科研究発表大会において、2月には沖縄大学地域研究所で開かれたジュニア研究支援発表会において、それぞれ発表することができました。今後は今年度以上に深く広い研究ができるように活動していきたいと思っています。 <奄美国際ノネコ・シンポジウムへの参加> 大島高校生物部の代表として、12月6日に開催された「奄美国際ノネコ・シンポジウム」に、パネリストとして参加しました。思い返せば5ヶ月前、鹿児島大学国際島嶼教育センター奄美分室の鈴木真理子さんから「ノネコ・シンポジウムに参加しませんか。」と言われ、あまり深く考えないままノネコ・シンポジウムへ参加することを決めました。 今回、ノネコ・シンポジウムに向けてミーティングをしたり、講話を聞いたり、まとめや調べ物などの準備をしたりすることで、今まで苦手としていたネコと一緒に暮らしたいとまで思えるようになりました。 僕は、当日までネコについて勉強していたものの、ノネコ・シンポジウムが始まるまでとても緊張した日々を送っていました。いざノネコ・シンポジウムが始まり、コーディネーターの鹿児島大学鹿児島環境学研究会の星野一昭さんと、他のパネリスト4名の方のやりとりを聞いていると、今まで以上にネコ問題を解決しなければならないと思いました。一つ一つの質問に対してよく考えて発言し、環境省をはじめとする行政の方々に自分の意見を伝えることができたと思います。十年後、二十年後の奄美が、人と在来種、そしてネコと幸せに暮らせるような島になるよう協力していきたいと強く思いました。 写真 鹿児島県高校生徒理科研究発表大会での発表の様子 写真 奄美国際ノネコ・シンポジウムのポスター
元のページ ../index.html#18