9 図1 高校生のネコの存在に対する許容度 縦軸は回答した割合を示す。 図2 高校生のネコの条例認知度 図3 高校生の餌付け禁止規定に対する許容度 奄美で生活する人は、ネコ問題に対してどのように考えているのか。 2015年9月から11月に、北海道大学農学部の豆野皓太さんが卒業論文で取り組んだ、奄美大島で生活している83名の一般の方への聞き取り調査と、大島高校の生徒690名へのアンケート調査について紹介します。一般の方への聞き取り調査は、私も調査員として参加しました。ここでは、高校生の結果をグラフに示し、一般の方との比較を交えながら私の考えを述べたいと思います。 ネコの存在に対する許容度(市街地、郊外・集落、奥山) 一般の人はどの場所においても存在が望ましくないという傾向が見られましたが(50%以上)、高校生は、どちらとも言えないという回答が多かったです(35%以上)。また、望ましい、とても望ましいと、望ましくない、全く望ましくないとでは明瞭な差は見られませんでした。このことから、高校生はネコに対して関心が薄く、問題意識を持っていないと考えられます。 ネコの条例認知度 一般の人は、67%の方が知っていたものの、高校生ではほとんどの生徒が知らなかった、または分からないと回答し(82%)、知っていたと答えた生徒は18%しかいませんでした。このことは、行政に対する関心不足も考えられますが、ネコの飼育に関して責任を負っていないことが大きな要因だと考えられます。 ネコの条例の餌付け禁止規定の許容度 一般の方は望ましいという意見が半数以上いましたが(64%)、高校生では半数以上がどちらともいえないと解答しました(54%)。飢えているネコに餌を与えるのか、ネコの増加を防ぐために与えないのか、ネコの愛好家の中でも意見が分かれるところであり、はっきりとした意見を持っていない生徒が多い結果となりました。 住住民民へへのの意意識識調調査査 ポイント
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